ご相談・提案事例
受付を通過した電話を取りこぼさない。資格取得支援の法人営業で考えたAIと人の引き継ぎ
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電話営業で受付を通過できた。その瞬間、こちらの営業担当者が電話を取れなかったら、どうするのか。資格取得支援の講座やeラーニングを法人向けに案内する団体様との打ち合わせでは、AIが話せるかという話から一歩進み、この引き継ぎの瞬間が具体的な論点になりました。
この団体様にとって、電話はすでに採算が合っている主要な営業手段です。建設業の企業へ、施工管理技士などの資格取得支援を案内する一方、受付で会話が止まることが課題として挙がっていました。
コールフォースからご紹介したのは、一次対応をAIが担い、詳しい案内を人が引き継ぐ運用です。ただ転送機能を用意するだけでなく、相手への説明と、誰も出られなかった場合の聞き取りまでを含めて話し合いました。
ご相談の概要
- 事業
- 建設業向けの資格取得支援講座・eラーニング
- 現在の営業
- 電話営業を主要施策として実施
- 具体的な課題
- 受付で止まる電話と、担当者接続後の引き継ぎ
- 提案の方向
- AIの一次対応と、人による詳しい案内の役割分担
成果のある電話営業だから、受付に使う時間を見直したい
今回の相談は、電話営業を始めるべきかをゼロから考える話ではありませんでした。資格取得を支援するサービスを企業へ電話で案内し、すでに事業の主要な営業手段として活用されている。その中で、AI電話対応をどこまで使えるかを確かめたいという背景があります。
資格取得の支援について詳しく説明する前には、相手企業の受付で用件を伝え、適切な担当者へつないでもらう工程があります。そこで止まれば、講座の内容や利用の仕方を説明する機会まで届きません。営業担当者は、提案できる電話と、受付で終わる電話の両方に時間を使うことになります。
この前提があるため、AIに期待する役割も具体的です。まず一次対応の工程を担い、詳しい会話が必要になったところで人へつなぐ。すでに機能している営業の流れをもとに、どこを分担すれば担当者が案内に時間を使えるかを考えました。
AIに任せる終点を、担当者への接続に置く
打ち合わせでは、AIがアポイントの日程まで調整する使い方と、受付対応の後で人へ転送する使い方の両方を紹介しました。その中で、担当者への取り次ぎ後を人が受け持つ運用について、具体的な質問をいただきました。
受付で想定される用件の確認や担当者不在への対応と、相手企業の状況を踏まえて講座の説明をする会話では、必要な情報が違います。どこで人に代わるかを決めることは、AIの会話範囲を決めることでもあります。人につなぐ前に何を確認するか、詳しい説明はどの担当者が受けるかをそろえる必要があります。
たとえば、受付を通過しただけの段階と、担当者がサービスに関心を示した段階は同じではありません。接続の時点を転送条件にするのか、短い確認を経てからつなぐのかによって、人が受ける電話の内容は変わります。今回の話し合いでも、転送機能の有無だけでなく、その前後の会話の作り方を確認しました。
設計上は、担当者へつながる前の定型的な応答と、詳しい判断が必要な質問を分けておくと、引き継ぎやすくなります。録音を使う方式を含め、どの会話を用意し、想定外の質問を誰が受けるかまでをセットで決める考え方です。
最初から担当者が出た場合も、同じ流れでは進められない
打ち合わせで挙がったのが、電話に出た方が最初から担当者だった場合です。受付を経由することだけを想定していると、そのまま無言で転送するような、不自然な流れになりかねません。
ご紹介したのは、短い会話を入れ、詳しい案内を担当へ取り次いでよいかを確認してからつなぐ形です。相手にとっては、今話していた声から別の人へ変わる理由が分かる必要があります。転送というシステムの動きに、相手向けの説明を添えます。
一方、担当者が『料金だけ先に聞きたい』と質問する場合もあります。その場で答えられる範囲を設けるか、担当者が詳しく回答することを伝えるかは、スクリプト次第です。何を聞かれても転送へ押し進めるのではなく、質問内容を踏まえた分岐を用意するという話をしました。
このケースから分かるのは、相手の肩書が判別できれば引き継ぎが完成するわけではないことです。どんな説明を受け、何を知りたくて次の担当者と話すのか。その文脈を会話の中でつくることが、接続後の案内につながります。
転送先が出られないとき、そこで会話を終わらせない
今回、特に具体的に確認されたのが、先方の担当者が電話に出ているのに、こちらの転送先がまだ電話を取れていない場面でした。その間に相手をどう案内するのか。誰も出られなければどうするのか。現場で実際に運用するうえで欠かせない質問です。
ご紹介した運用の一つは、最初の転送先が出られなければ別の担当者へつなぐ方法です。それでも一定時間応答がない場合には、相手に説明したうえで、担当者の氏名や部署、可能であれば電話番号を伺い、折り返しにつなげます。待機時間や転送先の順番は、実際の体制に合わせて設定する項目です。
ここで聞き取る情報には意味があります。氏名が分かれば、次の電話で誰に取り次いでもらうかが明確になります。部署が分かれば、案内先の認識を合わせられます。連絡先まで得られれば、折り返しの動きも取りやすくなります。受付を通過した接点を、次の対応に使える情報として残す考え方です。
| 起きる場面 | 会話・運用の組み方 |
|---|---|
| 担当者へつながった | 取り次ぎの説明をして、人へ引き継ぐ |
| 最初から担当者が出た | 短い確認を挟み、詳しい案内へつなぐ |
| 最初の転送先が出られない | 決めておいた別の担当者へ接続する |
| 転送先が応答しない | 氏名・部署・連絡先を聞き、折り返しへ切り替える |
デモで見るべきなのは、つながった後の数十秒
このような運用を確かめるには、音声が自然に聞こえるかに加えて、引き継ぎの場面を試す必要があります。受付として応対する、担当者として電話に出る、途中で質問する、転送先で電話を取らない。それぞれの状況で、会話がどのように続くかを確認します。
実際の検証では、誰が転送を受けるかという体制もそろえたいところです。AIが一次対応を進めても、詳しい案内を受け持つ人が対応できなければ、折り返しが増えます。営業担当者の稼働時間と、AIを動かす時間帯を合わせることが、運用を考える際の一つの判断軸になります。
評価の項目も、発信件数だけでは足りません。担当者に接続できた件数、人がその場で受けられた件数、氏名などを取得して折り返しになった件数を分けると、どこで接点が止まっているかが見えます。接続までを改善するのか、転送を受ける体制を見直すのか、結果に応じて次の手を選べるようになります。
すでに人による電話営業が機能しているからこそ、その実績を比較の基準にできます。AIへ一次対応を渡した場合に、営業担当者がどれだけ詳しい案内に集中できるか。接続の前後を含めて見ていくことが、費用対効果の判断につながります。
資格取得支援の営業を、次の会話まで設計する
今回の打ち合わせは、社内で導入可否を判断するために、AIの会話と転送の運用を確認した段階です。実際の稼働開始や、アポイント数の増加などの成果を示すものではありません。
一方で、資格取得支援の法人営業で何を設計すべきかは具体的になりました。受付対応をAIが担うこと、詳しい案内へ自然につなぐこと、受け手が出られなければ折り返しに必要な情報を得ること。この一連の流れがあって、一次対応の分担が成り立ちます。
電話営業の自動化を考える際は、受付を通過するまでと、その後の営業対応を続けて見てみてください。接続の瞬間に誰が受け持つかまで決めることで、得られた接点を次の会話へつなぐ設計ができます。








