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ご相談・提案事例

電話を減らした時間で、何を生み出すか。採用支援SaaSが考えた未接触リストと営業の役割

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電話を減らした時間で、何を生み出すか。採用支援SaaSが考えた未接触リストと営業の役割
よりひとAIが電話を代わってくれたら、営業の仕事は良くなるのかな?
ユウトCallforce編集部今回の相談では、空いた時間で何をするかまで問われていました。まず、まだ手が届いていない企業への開拓から考えています。
よりひとすでに持っているリスト全部に、同じ電話をすればいいわけではないんだね。
ユウトCallforce編集部そうです。過去の接点、企業の属性、提案するサービスを分けて、反応のあった先に人がどんな会話をするかを決めます。

毎日の架電目標を達成しても、営業の会話が深くなるとは限りません。電話がつながるまでの反復作業と、相手の事業を理解して提案する仕事。その両方を同じ担当者が担う現場では、件数を追うほど後者の時間が小さくなることがあります。採用支援SaaSを提供する会社様から寄せられたのは、この配分を見直す相談でした。

同社のサービスは、公開されているさまざまな情報をもとに、企業が採用候補者を見つけるための検索を支援するものです。今回AI電話の対象として話し合ったのは、その候補者への採用連絡ではありません。サービスを利用する法人を開拓するインサイドセールスの業務です。主な目的は商談の獲得で、イベント集客への活用も候補に挙がりました。

打ち合わせで大切にされたのは、今ある仕事を置き換えた先の価値でした。未接触の企業に手を伸ばすのか、既存の架電を減らして営業の質を上げるのか。この二つでは判断の条件が異なります。本記事では、導入前の対話をもとに、リスト、会話、人的な役割をどう組み立てるかを紹介します。

ご相談の概要

事業
採用候補者の検索などを支援するSaaS
架電先
サービスの導入候補となる法人
現在の課題
架電件数が活動の中心となり、会話の質や新規領域の探索へ時間を配分しにくい
提案した範囲
未接触リストへの架電、属性別の台本、反応の分類
確認段階
音声品質を確かめるトライアルと再打ち合わせを希望

件数中心の営業から、つながった後の会話へ

相談時の営業活動では、リーダーがメンバーへ架電件数の目標を示し、通電率や獲得率を見ながら調整していました。既存の接点を含むリストへ電話を重ねる一方、これからは新しい企業を開拓する活動の比率も高めたいという状況です。件数を確保する仕事は必要でも、その反復が営業の中心になり続けることには課題を感じていました。

先方が期待していたのは、電話がつながった後の時間を厚くすることです。相手の組織を理解する、複数の接点から提案を考える、会話の内容を改善する。こうした活動には準備と振り返りが必要です。電話をかけること自体に多くの時間を使っていると、必要だと分かっていても日々の目標の後ろに回りやすくなります。

ただし、AIを入れて時間が空けば自然に質が上がる、という話にはなりませんでした。担当者が次に何をするのか、その仕事を遂行できるのかも含めて考える必要があります。この問いがあるからこそ、単純な人数換算ではなく、営業活動のどの部分を変えると事業に意味があるかという検討に進めます。

未接触企業の開拓と、既存業務の代替を分ける

打ち合わせでは、現在の人員では対応しきれていない領域がある場合と、一定の範囲をすでに回せている場合が区別されました。前者であれば、今まで連絡できていない企業との接点が増えるかが評価の中心です。後者では、同じ成果を保てるかに加えて、空いた時間で何を生み出したかを確認する必要があります。

同社では、過去のイベント関連リストなどを繰り返し活用しているという話がありました。保有件数が多く見えても、現在の提案と合う相手が十分に残っているとは限りません。既接触か未接触か、直近の反応があるか、どの商材を提案できるかを分けることで、AIが担う追加の仕事を明確にできます。

新しい層への架電は、既存担当者の成果とそのまま比べない方が判断しやすくなります。接点のある企業と初めて連絡する企業では、会話の始まり方が違うためです。今回の相談から導く検証案は、まず対象群を固定し、未接触企業から有効な商談へ進む経路を確認することです。これは今後の評価設計であり、実施済みの成果ではありません。

企業の属性を台本へつなぎ、同じ案内を繰り返さない

同社は複数のプロダクトを扱っているため、企業の規模や属性によって提案したい内容が変わります。打ち合わせでも、特定の企業層には別のプロダクトを案内したいという希望が示されました。一つの台本を全件へ流すのではなく、誰に何を届ける電話なのかをリストの段階で整理する考え方です。

提案では、取り込むリストを属性で分け、それぞれに異なる台本を組み合わせる運用を説明しました。部署名や担当者名を把握している場合は、その情報を冒頭の取り次ぎ依頼に反映する案もあります。ただし、データを保有していることと、そのまま正しい呼びかけに使えることは別です。部署異動や表記の揺れも含めて確認する工程が必要になります。

会話で紹介する事例も、相手の課題とのつながりが分かるものに絞ります。今回の商材は説明の切り口が複数あるため、一般的な機能紹介だけでは相手が自社との関係をつかみにくい可能性があります。台本に情報を増やし続けるより、対象群ごとに最初に伝える価値と、詳しい説明を人へ渡す条件を揃える方が検証しやすくなります。

録音した声か、生成する会話か。終点から方式を選ぶ

会議では、事前に録音した音声を選ぶ方式と、返答を生成する方式の違いが説明されました。受付対応など想定が比較的定まる部分を切り出すのか、サービスへの質問を受けながら商談の約束へ進めるのかによって、必要な対応は変わります。同社への提案では、事例や商材の説明を扱える会話の柔軟性が論点になりました。

一方、柔軟に話せることだけで方式を決めるわけではありません。受付から担当者へ進むまでを短く担わせる使い方と、担当者との会話をある程度進める使い方では、通話時間も営業側の仕事も異なります。後者は説明の範囲を広げられる可能性がありますが、商品情報の正確さや想定外の質問への扱いを確かめる必要があります。

試す際には、同じ対象層に対してどこまでをAIの仕事とするかを揃えます。受付を通過した件数だけでなく、相手が何に同意したか、営業が次に説明を始められるかまで見る設計です。方式の比較が、声の好みや通話単価の比較だけで終わらないように、商談へ渡る情報を共通の尺度にします。

反応を残すことで、人の仕事を選べるようにする

提案した運用では、会話の内容に応じて相手を分類し、反応のある企業を営業が確認する流れを説明しました。録音や文字起こしを見て、再度連絡するかを判断する考え方です。アポイントに至らなかった電話にも、提案時期、関心のある内容、担当者の状況など、次の判断につながる情報が含まれる可能性があります。

ただし、分類名だけでは営業の行動は決まりません。例えば関心ありという結果でも、詳しい説明を希望したのか、資料だけ受け取ることに同意したのかで、次の電話の用件は違います。今回の相談を業務へ落とすなら、分類ごとに残す事実と担当者が行う作業を対にして決めることが必要です。

人が見る範囲を決めると同時に、受け取れる量も考えます。新しい企業への電話を増やした結果、詳しい説明を待つ相手ばかりが増えてしまえば、会話の質を高めるという目的から離れます。営業が何件のフォローを担えるか、どの程度の準備時間を必要とするかを見ながら、発信の量と時間帯を調整する設計が考えられます。

  1. 未接触・既接触、企業属性、提案商材で対象を整理する。

  2. 対象ごとに台本と確認する反応を決める。

  3. 反応の理由を営業へ渡し、次の会話と商談への進み方を確認する。

トライアルで確かめるのは、音声と営業活動の変化

商談の最後には、資料を受け取り、音声の品質を先に確かめながらトライアルの進め方を相談したいという意向が示されました。次の打ち合わせで予算配分や進め方を具体化する段階です。この記事で扱う原本には、この会社で運用を開始した記録や、商談数が増えた実測結果は含まれていません。

最初の検証では、リストと台本のどちらを変えたかが分かるように条件を残します。未接触企業への反応が弱い場合も、AIの声だけが原因とは限りません。対象企業と商材が合っているか、相手が受け取る理由があるか、取り次ぐ部署が正しいかまで順に見ます。対象と会話を同時に大きく変えると、改善の理由が読めなくなります。

もう一つ確かめたいのは、人がつながった後の時間です。説明の準備や振り返りに使えたか、相手の組織を理解する活動へ進めたか。それらを含めて初めて、架電の自動化が営業の質へつながったかを考えられます。この相談は、電話の件数から出発し、営業組織として時間をどう使うかに踏み込んだ事例です。

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